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既設ダムを有効活用するための再開発計画及び再開発技術に関する研究

既設ダムの貯水容量を増加させるための堤体の嵩上げや放流能力を増強するための堤体の孔開けなどの再開発は、ダムを新設する場合に比べて、短期間で効果が発現できること、環境におよぼす影響を小さくできること、経済的に目的を達成できることなどのメリットがあるため、そのニーズがますます高まっています。

しかし、ダム再開発は、既設ダムを運用した状態で調査、設計、施工を実施するため、新設ダムの場合とは異なるさまざまな制約があります。施工時水位は低いほど再開発の施工が容易ですが、利水機能を維持するために施工時水位を高く設定せざるを得ない場合が少なくないため、大規模な仮締切が必要となります。また、洪水期には従来どおりの洪水調節が行われるため、工事中の洪水転流が大規模になります。このように、洪水調節と利水補給を実施しながらの施工となることから施工計画が複雑なものとなり、効率的な施工計画を立案することが重要な課題となっています。

ダム技術センターでは、再開発の要請の高まりに応えるために、ダムの安全性を確保しつつ施工が確実で維持管理しやすい再開発計画のための調査、設計や、施工の確実性を確保するための施工計画立案の技術支援を行っています。さらに、再開発の設計、施工に関する技術の蓄積を行うとともに、ダムの再開発がこれまで経験のない大規模なものとなる場合には、ダム再開発に関する新たな技術開発を行うための調査研究を実施しています。
堤体に孔を開け放流設備を増強する鶴田ダムの再開発時の完成予想図
鹿野川ダム再開発時の完成予想図
長安口ダム再開発時の完成予想図
2024年12月
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↑一般社団法人ダム工学会HP
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