ダムは高い安全性と確実な操作性を要求される大規模で重要な河川構造物です。このため、調査・計画・設計・施工から管理に至るまで様々な技術的な課題を克服する高度な技術力が必要となります。また、ダム事業とダム管理を効率的に推進していくためには、技術の一層の向上を図るとともに、高度な技術力を持つ優秀な技術者を確保していくことが必要不可欠です。
このような社会的必要性から、ダム技術センター(通称JDEC)は、47都道府県の出捐を得て、1982年(昭和57年)9月24日に設立され、2013年(平成25年)からは新しい法人法に基づき、一般財団法人ダム技術センターとして再出発しました。そして、現在まで国土交通省、各都道府県、電力会社等のダムの円滑な建設と管理に貢献し、国民生活の安定に寄与しています。
ダム技術センターの特徴
ダム技術センターは、ダムに関する最高レベルのシンクタンクを目指し、今後もダムを取り巻く様々な状況に適切に対応しつつ、質の高いエンジニアリングサービスを重ねて参ります。
調査研究
調査、計画、設計、施工及び管理等の重要事項について、自主的な調査研究を進めるとともに、学識者、専門家、行政関係者からなる委員会活動を主催し、さらに関係学会、関係業界の協力を得て、最先端の調査研究、技術開発や技術指針類の作成を行っています。
技術協力
ダム事業の調査、建設、管理の各段階において、ダム事業者が直面する様々な技術的課題を解決するため、国や都道府県の要請を受け、高度で総合的な技術協力を行っています。特に、当センターの持つ蓄積された技術情報、独自の研究開発力、高度な知見、広い情報ネットワークを用いた成果は高い評価を得ています。また、施工中の緊急を要する課題等に対して、無償で技術的な支援を行っています。
人材育成
現地技術研究会、研究発表会、オン・ザ・ジョブトレーニングなどを通じて、ダムに関係する技術者の実践的な技術の向上に大きく貢献しています。
啓発普及
技術雑誌「ダム技術」、「多目的ダムの建設」などの多くの書籍の出版や、広報誌ダムニュースの刊行、ダムフォトコンテストなどの様々な広報活動によって、ダム技術の普及啓発やダムに関する情報の発信を行っています。
国際協力
国際大ダム会議等の国際会議への参加、国際的な技術協力への人材派遣、海外からの研修受入れ、海外技術報の収集紹介などを行い、海外との技術交流活動を積極的に行っています。