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 近年、地球規模での異常気象とあいまって、毎年のように全国各地において台風や集中豪雨等による災害が頻発する状況にあります。一方、無降雨期間が長期化する傾向にあるなど、水資源施設整備の進捗にも拘らず渇水の危険性は減じておらず、いわば洪水と渇水が隣合わせにある状況にあります。安定したクリーンエネルギーとしての水力の利点が見直されつつあります。これらの諸情勢の下、多くのダムが地域の安全確保と生活向上に大いに役立っており、洪水調節と水資源に関する課題を解決するためダムの建設が行われてきました。また、2017年6月、国土交通省は、「ダム再生ビジョン」を策定しました。新たなダム建設に加えて、既設ダムを有効活用するダム再開発の推進が強く求められています。

 ダムは、高い安全性と確実な操作性を要求される大規模で重要な河川構造物です。このため、調査・計画・設計・施工から管理に至るまで様々な技術的課題を克服する高度な技術力が必要となります。また、ダム事業を効率的に推進するためには、技術の一層の向上を図るとともに、高度な技術力を維持する優秀な専門技術者を確保・育成していくことが必要不可欠です。このような社会的必要性から、ダム技術センターは、47都道府県の出捐を得て、1982年9月24日に設立されました。設立以来、今日までダム技術を支援する組織として信頼を頂き、多くのダム事業の実施に貢献できたと自負しています。これはひとえに国土交通省や各都道府県等関係機関の皆様方の温かいご支援とご協力の賜物と考えています。

 当センターの業務は、調査研究・技術開発、技術協力、技術者育成、普及啓発、国際技術交流などから成ります。ダムを取り巻く状況に適切に対応しながら、全国のダムの建設と管理において、質の高い研究開発と技術協力の実績を重ねて来ました。特に最近は、@台形CSGダム等新型式ダムなどの新技術の開発、Aダムの再開発、ダム群の再編・連携などの既設ダムの有効活用、Bダムの総合点検、長寿命化計画の策定などの3点に重点を置いて当センターの業務に取り組んでいます。

 また、ダムに関する調査、計画、設計、施工及び管理等の重要事項について、自主的な調査研究を進めるとともに、学識者、専門家、行政関係者、ダム工学会など関係学会、関係業界の協力を得て、最先端の調査研究・技術開発や技術指針類の作成を行っています。ダム事業者が直面する様々な技術的課題を解決するため、国、都道府県や市町村の要請を受け、高度で総合的な技術協力を機動的に行っています。

 さらに、建設中のダム現場での現地技術研究会やダム技術に関する研究発表会などを通じて、ダムに関係する技術者の実践的な技術の向上に大きく貢献しています。国際大ダム会議等の国際会議への参加、国際的な技術協力への人材派遣、海外技術情報の収集紹介などを行い、海外との技術交流活動を積極的に行っています。

 当センターは、今後とも様々な最新のダム技術を通じて、災害に強く活力のある地域づくりに貢献していく所存であります。当センターへのより一層のご支援とご協力をお願い申し上げます。

理事長 川ア 正彦 

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